卒業式に寄せて

4月7日からほぼ1か月行われてきた滝沢歌舞伎ZERO FINALが昨日終わった。それと同時に滝沢歌舞伎という看板にも幕が下ろされた。

 

私はいわゆるデビュー新規で、Snow Manのファンになって今年で4年目になる。”デビュー出は永遠の新規”と揶揄されるのもありずっと新規の気分で応援してきた。けれどSnow Manのファンは日々すごい勢いで増え続けていて、Twitterのフォロワーでも私より後にスノ担になった人をかなり見かける。そういう人たちを見てると、古参イキリオタクにはなりたくないけれど、デビュー後に関しては色々と見てきた自負が芽生える瞬間はある。

 

ただ、滝沢歌舞伎だけはずっと違った。

 

私はチケットに外れ続け最後まで滝沢歌舞伎を生で観劇することはなかった。だから雑誌やテレビでの情報でしか情報を知らないし、去年に関しては配信もなければ円盤も現時点でないので何も知らないと言ってもいいくらいだ。(滝沢歌舞伎において配信や円盤は確約されたものではないのでそこへの不満は一切ない)

 

滝沢歌舞伎Snow Manにとって”母校”であるとするなら、Snow Manのファンでありながら滝沢歌舞伎に直接触れる機会が少なかった私にとっては”友達の通ってる学校”だった。私とSnow Manは友達ではないけど。Snow Manを通じて学校の話を聞くことはできるけど、その思い出を共有することはできない。タッキーもSnow Manにとっては恩師であるが、私からすると友達の恩師でしかなく、友達の話を聞いていい先生なんだな~とは思うけど私が直接お世話にはなったわけではない。そういったどこか当事者ではない、むしろ部外者の感覚でこの3年間滝沢歌舞伎というものを見てきた。まあアイドルオタクなんて永遠に部外者だと言われればそうなんだけど。

だから、今回の滝沢歌舞伎も友達の卒業式を見に行く気持ち、というのが一番近かったように感じる。友達のことを思って泣く人もいるだろうし友達の恩師にお世話になりましたと挨拶する人もいるだろうし自分の卒業式と重ねて感動する人もいるだろうし、どう感じてどう行動するかは個人の自由だ。その中で、私は内側が盛り上がるのを外側からよかったね~素敵だね~ってあくまでも外の人間として見てる感覚だった。冷たいかもしれないが知りえない部分を理解することはできないし、この期間に彼らが抱いていたものはこちらが簡単に感じ取れる感情でもなかったと思う。私に言えることがあるとするなら、卒業式という場所が設けられたて本当に良かった、そしてその卒業式を沢山の人間が見れる形にしてくれてありがとう、の2つに尽きる。

長々と書いた前提の感情なしにこの2つを述べて終わりしてしまうと上っ面の綺麗な言葉として流れてしまう気がして、久しぶりに(本当に久しぶりに)ブログを書いた。スペースで話そうかとも思ったけど千秋楽当日にする話でもない気がして…。離れたところから見ているので少し冷たく見えるかもしれないけれど、私なりに滝沢歌舞伎の最後を見届けられてよかったと思うし、見届けさせてくれたSnow Manには感謝してもしきれない。

 

今年の滝沢歌舞伎はライブビューイングで3回見た。舞台上の彼らの表情には最後に懸ける思いも感じたが、ショーコーナーでは新曲もあったし、演目や構成自体は滝沢歌舞伎に馴染みがない人にも親切で、いい意味で最後を感じすぎないものだったように思う。

正直新規を置いてけぼりのてめちゃくちゃエゴ丸出しの公演にして今のSnow Manには小さな演舞場だけで青春の思い出を小箱にそっとしまい込んでも誰も怒らなかっただろう。それがスノとタッキーの絆だと言われればこちらは何も言えない。それくらいSnow Manにとって滝沢歌舞伎が大切な場所でタッキーが大きな存在だというのはファンであればみんなわかってた。でもそれを一切せず『誰も置いていかない』ことを第一にしてライブビューイングを開催してくれたり、過去の作品をオムニバスで披露する前にいつのどんな演目なのか説明を入れてくれたり、自分たちではなく観客を第一にした舞台を作り上げたことはすごく立派だったと思うし、そういうSnow Manが好きだと改めて感じた。おいタッキー見てるか!?

 

タッキーは当時ジュニアだったSnow Manに「みんなデビューして滝沢歌舞伎を卒業していくけど君たちはいつ卒業するんですか?」と舞台上で聞いていたらしい。怖すぎる。結果的にSnow Manはジュニアを卒業しても滝沢歌舞伎は卒業せずデビュー後も4年間続いてきた。この4年間はSnow Manにとってもファンにとっても一種のモラトリアムの期間だったのかな~と思う。デビューはしたけどタッキーは近くにいて学校というホームもあって。すご~~くポジティブな考え方をすれば、タッキーが何も言わず事務所を去ったのは最後の最後に巣立ちとして愛する子どもを崖から突き落としたのかな~とも思う。それすらも試練、というか…。まあ部外者の私からしたら最後くらい責任もって一緒に幕おろしてくれよ!!ってなるけど、タッキーの考えてることなんて凡人には到底わからんから…。

 

ちなみに配信になった2D2Dの挨拶で今回に近しい気持ちを感じたのをブログを書きながら思い出した。あの公演もある意味でジュニアからの卒業公演だったように思う。あの時が1度目の卒業、そして今回が2度目の卒業。このモラトリアム期間を経て2度の卒業を経験したSnow Manがこれからどんな風に舞うのか、どんな景色を見せてくれるのか、今は楽しみでいっぱいです。本当に長い間お疲れ様でした!