ハニーレモンソーダ

このブログは映画のふわっとしたネタバレを含む可能性があります。気を付けてはいますが絶対ネタバレNG!って人はリターンしてください!

 

7/9日(金)に全国ロードショーが始まったハニーレモンソーダ、皆様ご覧になられましたでしょうか。

 

原作はりぼんにて絶賛連載中

実写化してほしいマンガランキング1位

さわやか度120%の青春ラブストーリー

人気絶頂のアイドルグループSnow Manラウールが初主演

映画館でしゅわきゅん♡しよ~!

(公式HP・SNSより引用)

 

…………………。

わかる。わかるよ君の気持ち。

 

陰キャオタクにはハードルが高すぎる!(CV.米倉涼子)

 

かくいう私も映画を見るまではそうお考えであろう皆様と同じ気持ちを抱えていました。映画館で2時間近く与えられる胸キュンシーンに身体が耐えられるのか…?こっぱずかしすぎてその場から逃げ出さずにいられるか…?そもそもJCJKばかりの映画館でアラサー陰キャオタクは戦えるのか…(何と)?そんな不安でいっぱいになりながら公開日を待つ日々。

 

でも、も~~~そんなの杞憂です!(個人差はあります)

私は周りなんて気にならないくらい映画を楽しめたし、ストーリーが本当によくていい意味で胸キュンシーンに気を取られなかった(笑)!

 

というわけでこの土日で映画ハニレモを見て漫画原作全巻2周して再度映画館に足を運んだ沼落ち速度時速5000㎞のオタクがハニレモの感想をネタバレに若干配慮しながらだだっと書きました。勇気が持てず映画館に行きあぐねてる方の背中を少しでも押せたら幸いです。

 

 

まずこの作品、胸キュンラブストーリーの皮をかぶった高校生の成長を描いたヒューマンドラマです(もちろん胸キュンシーンはありますが)。界と羽花、ふたりの主人公が結ばれるまでの恋愛模様を描いた作品というよりは界と羽花という2人が出会うことでそれぞれ成長していく姿を見届ける物語、が近いんじゃないのかな。

公式サイトのあらすじに「距離が近づいた二人は想いを伝えあい、幸せな毎日を送っていた」とあるように、おそらく制作側もふたりが付き合うまでのストーリーを最初からメインに置いてないんじゃないのかな。ちなみにこれブログ書くにあたって公式サイト確認して初めて気づきました。みんなもあらすじはちゃんと読もうね。

 

そもそもこれ原作がすごいんですよ(だから映画化してるんだよ)。少女漫画の価値観が今の時代に合わせてアップデートされてる。羽花は守られるだけの女の子じゃないし、界は女の子を守るだけの強い男の子じゃありません。羽花だって好きな人のことを守りたいし、界だって弱みを見せられる強さを手に入れます。それはきっとお互いのことをひとりの人間として愛していて、信じているから。所謂男と女の恋愛事情ではなく人と人がわかりあう物語なんです。男とか女とか関係なく界は羽花だから好きになったし、羽花は界だから好きになったんだなと思える。

これは友情関係でも言えています。映画でも採用されてるのですが、主人公の羽花が界の元カノ芹奈に自分の気持ちを打ち明ける場面があります。それは優しさで嘘をつくよりも本当の気持ちを言うことが芹奈にとっても大切であると羽花が心から思えたからで、芹奈のことを心から信じられたからなんですよね(ここ本当に感動するので見てほしい)。

原作からそういう相手を想う・信じる気持ちを大切にしている作品です。それを映画の製作陣がきちんと汲み取って、大事な軸を守って実写映画として2時間の作品をつくりあげています。だから実際時系列やエピソードに違いはあるけれどキャラクターが作品の中できちんと生きています。素敵な原作を素敵な制作陣が映画としてひとつの作品にするために尽力した作品だと感じました。

私はそもそも原作をそのままそっくり実写にする必要はないと思っています。下手に原作をそのままダイジェストみたいにしてつまらなくなってしまった作品もあるし、アニメ・ドラマ・映画、それぞれの表現方法に沿った描き方に変える必要はあると思う。わかりやすい例えだと原作の制服が派手な色で実写にする際に違和感が生まれるなら実写の世界観に合わせた色にしてほしい。それぞれに合った世界線で違和感のないものになってた方が嬉しい。そういう意味でハニレモは実写の世界でハニーレモンソーダとして成立していた。映画視聴後に原作を読んで、そう思いました。

それと映画ハニレモの方々は本当に原作大好きだな!?(当たり前)って思うくらい、ちょっとした部分にも原作リスペクトな部分がたくさんありました。直接的なネタバレになるのでここでは控えますが、ひとつだけ。エンドロール基本左側に映像が流れて右側にスタッフロールが流れるのですが、右側にドデカすぎる小ネタ(どっち?)がありますので見逃さないでほしいです…。本編の小さなネタをエンドロールで回収すな…オタクそういうの大好きやねんから…。

 

それからキャラが本当にみんな魅力的。演じるキャストさんごと好きになっちゃう。特に女子3人が本当によくて、何回か3人だけのシーンがあるんですがもう…心の中の氣志團が3人まとめて俺んとこ来ないかってずっと言ってた…。男子組ももちろんよかった…。

そんな中で圧倒的ヒーローとして立つラウールくんの説得力がすごい。これはオタクの贔屓目も存分にあるかもしれませんが。

界くんってハニレモの世界の中でちょっと異質な存在なんですよね。だからこそ物語の中でも目立つ存在なわけで。深堀がされるまで生活感がなくどことなく浮世離れした印象を受けます。これはメタな感想なんですが、役者さんの中に本業がアイドルのラウールくんがいるからこそその”異質感”がいい意味で表れてると思いました。私はこの異質感が好きで特にそれがいい方向にいってると何故か私がよっしゃ~!!!と喜んでしまうんですが、ハニレモはまさにそれでした。そこから界くんの人間らしい部分が出てくるシーンがあるのですが、あそこを等身大の17歳が演技をやりきったところは界くんにもラウールくんにも感動したな~…。本当によかったです。あそこがズコーだとその異質感さえ台無しになっちゃうので…。最高でした。ラウールくんの演技もっと見たいよ~!これからが本当に楽しみ!

あと原作は結構先生や親登場するんですけど映画だと一切出てこないんですよね(先生という存在はいるけど物語には関与しない)。それもいい風に作用してたのかなと思います。メイン6人の関係性を描くことだけに物語が集中していたからこちらもそこに集中してみることができた。それに撮影も6人が中心のシーンが多く、一緒の時間を過ごすうちに役者の中からハニレモのあの柔らかい空気感ができていったんじゃないのかなと思います。

 

で、実際のところ胸キュンシーンはどうなのよって話ですが、普通にあります(それはそう)。じゃあ何故私的に元来の恋愛モノよりも大丈夫だったかというと、視聴者をキュンとさせたいがための意図的な胸キュン演出が少なかったからじゃないかと思います。三浦界@ラウールをかっこよく撮りたいがための胸キュンシーンがないんです。これは原作からそうなんですが、ハニレモのキュンはいわゆる「壁ドン」「頭ポンポン」的なテンプレの行動にキュンとするものではなく、界くんという心からカッコいい人間が羽花ちゃんを想ってする言動だから起こるキュンなんです。作中沢山のかっこいいセリフが出てきますが、それは界くん自身が羽花ちゃんを想って素直に心から出てきたもの。ラウールくんもきっとそれをわかって演じているので嫌味なカッコよさにはならず自然と界くんがカッコよく見えるんだと思います。

なので恋愛ものによくあるオタクの共感性羞恥を煽るような不可解な胸キュンはほとんどないです。全て意味のあるセリフで、それによってキャラの心情の変化もあるからお話の中のセリフの一つとして素直に受け取れるし、だからこそ界くんの想いに胸がキュンとするんだと思います。(するんかい)

 

そしてここからはオタクとしての主題歌の感想。

映画を見てから聴くハロハロが本っっっっっっっっ当に最高なのでスノ担はマジでマジでマジでに映画館に足を運んでほしいです。みんなで全てを恋のせいにしよう。主題歌として最高の使われ方をしてるし、歌詞の持つ意味をより感じられます。

 

「こんな僕が変われたのは全部全部君のせいだね」

 

今の私はこの文字を見るだけで涙が出ます(激チョロオタク)。

本当に、映画を見る前と見た後でHELLO HELLOに対する解像度が全然違うので…!すのちゃんは今までこの映画を見てパフォーマンスをしていたんだと思うとそれを踏まえてもう1回歌番組たちのパフォーマンス見返したくなるくらいに映画とピッタリで…! 

 

そしてそして、映画ハニレモ見ていいなと思った人は是非!原作も読んでみてほしいです。映画きっかけに原作揃えた私が言うのもアレだけど。便利な世の中になったものでレジに大量の少女漫画を抱えて並ぶ必要などなくお家でワンクリックで全巻揃えられます!

どうしても漫画原作を2時間に収めることで生まれてしまう、え、ここってどうなん?な部分が原作でほぼ補完されてます。勿論映画として致命的な違和感になるようなものはないんですが、よりふたりを取り囲む周りについて理解できます。映画ではどうしても2人の成長や関係性に話が割かれるので、描き切れなかった部分や細かい時系列が気になるって方は原作を!上で述べた映画では先生や親が出てこないって部分も、原作ではいろんなエピソードがあるので気になる方はチェックチェック〜!

個人的には12巻の羽花ちゃんが界くんの家に遊びに行くお話が好きです!まあ当たり前なんですが少女漫画なので映画よりもキラキラ度高めです。が、家でひとりで読むので好きなだけ爆発しましょう。映画館と違って誰にも迷惑かけません。

 

正直どんなに素敵な作品だと言われてもアラサーになった今りぼんで連載されている漫画を手に取るハードルは個人的にすごく高いです。少女漫画はずいぶんと昔に卒業していてどうしてもその頃のイメージで止まっていたし。けれどSnow Manを、ラウールくんを好きになったおかげでその高い壁を越えてこんなにも面白い素敵な世界に出会えたことが本当に嬉しいし、ラウールくんに感謝でいっぱいです。

 

そもそもほぼアラサー男性集団のSnow Manさんが絶賛するくらいなんだから大丈夫!こんなオタクよりもスノを信頼して(それはそう)劇場に行こう!

そんでハニレモを褒めてたメンバーが同じように絶賛してた佐久間くん主演の白蛇:縁起も今から超~~~~~~楽しみになっちゃった!これだからオタクって楽しい!𝐶𝐴𝑁 𝑀𝐴𝐾𝐸 𝑇𝑂𝐾𝑌𝑂(締めそれ?)